オーダーメイド・ラグジュアリー治療。つくば市・洞峰パーク鍼灸院

つくば市中心部,市民の憩いの場・洞峰公園に面する一角に,洞峰パーク鍼灸院はあります。ここでは,日本伝統鍼灸学会会長等を歴任し,筑波技術大学鍼灸学科の名誉教授でもある,形井秀一先生による施術を受けることができます。
 
鍼やお灸というと,痛そう・熱そうといったイメージをお持ちの方が多いかと思います。ですが鍼を実際に体験すると,ほとんど痛いということはなく(※1),お灸も施術中は自然に寝てしまうほど,むしろ気持ちの良いものです。
 
鍼灸は,鍼やお灸でツボを刺激し,身体の自己治癒能力に働きかけ,患者の体自身が治ろうとする力をサポートするという東洋医学の一分野。また特徴的なのが,患部だけでなく体全体のバランスを診て,病気を引き起こしている体の離れた部分についても同時にアプローチするという点です。このため鍼灸は,慢性の疼痛や腰痛など,西洋医学での治療が難しい疾患について,有効である場合があります。
 
以下に,参考までに私自身の個人的な体験を記載しますが,少し長いので読み飛ばしていただいても結構です。私は2020年の春以来,慢性前立腺炎という疾患により、臀部の激しい痛みに悩まされる事になりました。この疾患は,西洋医学的(この場合は泌尿器科)には,抗炎症薬と鎮痛剤の対処療法以外に有効な治療方法がありません。
 
日々強まる痛みから,次第に椅子に座ることも困難に。泌尿器科で,吐き気を催すほどの痛みに対しても、あっさりと「手術で臓器を摘出しても治りませんね」と告げられた時の絶望感。途方に暮れ,ひたすらネットで情報を調べたところ、鍼治療が有効であるとの情報を得,藁にもすがる思いで施術をお願いしました。

1回の施術であら全快…とはもちろん行きません。むしろ最初のうちは,施術の後に痛みの大きな揺れ動きがあり,不安になることもありました。が,これは東洋医学的には瞑眩(めんげん)と呼ばれる,身体の回復の過程で起こる一過性の反応だそうです。回を重ねるごとに,揺れ動きの幅は小さくなり,痛みも確実に低下していきました。
 
さて具体的な施術の事をお話しすると,私は臀部周辺に痛みがあるのですが,臀部だけでなく下腹部やふくらはぎ・首筋などにも,場合により鍼の施術を受けます。患部である前立腺周囲への直接的アプローチとしての臀部周辺の鍼に対し,患部から離れた鍼は,患部と関連する経路を流れるエネルギーの疎通をスムーズにして、患部周辺や全身の状態を整えるためのものだそうです。
 
つまり,西洋医学上は前立腺という1つの臓器の炎症でしかない疾患が,東洋医学的知見からすると,臓器の炎症と同時に,そこにつながる経路上でのエネルギーの流れの悪さを併発している状態であるということです。この点からすると,手術しても治らないというのは確かに当然です。治療しなければいけないのは,臓器であると同時に,そこにつながる経路な訳ですから。
 
また,鍼を打つ場所は施術のたびに微妙に異なるというのも興味深いところで,毎回,施術前の問診と触診により,打つ数や場所が決まります。いわば毎回完全オーダーメイドでの治療,慣れるにしたがって,治療というよりラグジュアリーなエステを受けているような気持になりました(エステ未体験につき想像ですが)。
 
こうして施術を重ねる事7ヶ月ほど,痛みは日常生活に支障はない程度まで改善されました。そこからさらに5か月を経た後,痛みがほとんどゼロの日も多くなりました。
  
西洋医学・東洋医学どちらが優れているという事ではなく,両者の良さを上手に組み合わせ,より健康的な生活を送るための一助とすることができる。「病を得る」と言いますが,このような知見を得られたことは,図らずも病から得られた僥倖でした。
 
「東洋医学と西洋医学が有機的に統合された、完全な意味での総合病院があると良いですね」診療中、お灸のぬくもりを感じながらそう伝えると「それが私の長年の望みなのです」と、形井先生はおだやかに微笑まれました。一患者として、ぜひそんな病院が生まれてほしいと願っています。

洞峰パーク鍼灸院:
公式HP→【洞峰パーク鍼灸院】
所在地:茨城県つくば市二の宮2-17-10 パークサイド洞峰203
電話:029-897-3150
診療日:月・水・金
治療時間:月・水 9:00am~5:30pm、 金 9:00am~6:30pm
※1:強くてせいぜい毛抜きで毛を抜く程度の感覚です。

つくば市:
万葉の昔より信仰の対象とされてきた名峰・筑波山の南麓に位置し,数多くの研究機関が集積する科学の街・つくば市。研究所をまわる夏休みのサイエンスツアーも大人気です。
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