初の個展。「土浦まちかどイラスト展 土浦画報」
1年前の、あの未曽有の大災害。土浦市内でも多くの被害がありました。1年を経て、無くなってしまったものも数多くあります。平穏は取り戻したいけれども、愛着のあった日常の風景は忘れたくない。そんな思いで、震災前に描いたイラストを中心とする展覧会「土浦まちかどイラスト展 土浦画報」を開催しました。
会場は、旧水戸街道・蔵の残る中城通り沿い、神社の社務所だった建物を、コミュニティースペースとして再生した「井戸端庵」。改修は「界隈まちづくり研究会(代表 聚(しゅう)文化研究所・伊藤さん)」をはじめとする有志みなさんによるセルフビルドです。今回、街に賑やかしのイベントを、という趣旨にご賛同いただき、会場を提供してくださいました。
内部は木レンガ敷きの床に、木建具の型ガラスが柔らかい光を落とす、なんとも心地よい空間。震災前に描いたものを中心に、30点ほどのイラストを展示しました。
霞ヶ浦の風薫るこの街の、さまざまな位相を感じられるようにと、少しずつ色を変えた額縁を自作。個別に目をひきつつ、集まることで土浦市としての一体感が感じられるようなイラストを目指しています。
ご来場いただいた方にお渡しした、イラストで描いた場所をプロットした地図。プロットすることで、改めて自分が魅力を感じるポイントが分かりました。地図作り、楽しいかも。今後は、もっと範囲を広げ、色々な用途の地図を作ってみたいと思います。
寒さが残る3月、レトロな建物をコーヒーの香りで満たしながら、この街の愛すべき風景を伝える、ささやかなイラスト展となりました。路地に面した小さな会場ですが、141人の方にご来場いただきました。