戦争遺構でひとやすみ。美浦村週末カフェ
茨城県美浦村の東端・大山地区、霞ケ浦に突き出た部分に残る鹿島海軍航空隊跡地。この跡地の一部が週末に開放され、「美浦村週末カフェ」として、サイクリストらの憩いの場所となっています。キッチンカ―、一休みできる出来る日陰のテーブルにトイレと、サイクリストには実にありがたい存在です。
ところで、この鹿島海軍航空隊跡地は現在、国有地・民地・村有地に分かれており、そのうち村有地は旧海軍時代の遺構が多く残る貴重な場所。
残存する建造物は、東京医科歯科大の分院として利用された3階建ての庁舎と、日本には現存数の少ない旧式ボイラーがある汽缶場、自力発電所の計3棟。そびえ立つ煙突はランドマークとなっていますが、週末カフェ以外の場所は、立ち入り禁止となっています。
また、付近にはフロート付きの水上機の離陸に使用された水面に向かう斜面、通称「大山スロープ」等があり、2009年に当時の土木技術水準の高さが伺える遺構として、土木学会選奨の土木遺産に認定されました。
戦争遺構がまとまって現存する非常に貴重な遺構で、村ではその活用を模索しているところですが(※)、興味のない人から見たら薄気味悪いただの廃屋。このまま朽ちていくのは余りにもったいない資源、まずは今度の週末、カフェに行って眺めてみる事から始めませんか?
※2023年7月22日より、鹿島海軍航空隊跡(大山湖畔公園)として、週末限定で一般開放されることになりました。戦争の惨禍を後世に伝える遺構として、りんりんロードの拠点として、今後がとても楽しみです。
美浦村週末カフェ:
所在地:茨城県稲敷郡美浦村大山2014-4
営業日は公式HPでご確認ください→【美浦村週末カフェ】
美浦村:
霞ヶ浦西浦の南岸に位置し,日本考古学の原点である縄文遺跡・陸平貝塚が発見された美浦村。日本競馬会の中心地,JRA美浦トレーニングセンターがあることでも有名です。
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