澄んだ霞ヶ浦を目指して。水質浄化の試み・ウェットランド

霞ヶ浦は平均水深が約4mと浅く、富栄養化しやすい性質を持っています。また、霞ヶ浦には多くの河川から水が流入しますが、その出口は利根川一か所のみ。この他にも様々な要因がありますが、霞ケ浦の水質の劇的な改善はなかなか難しいのが現状です。

浄化対策として様々な試みがなされていますが、今回ご紹介するのはかすみがうら市、小美玉市、行方市3市に計5か所ある「ウェットランド」。

ウェットランドは、霞ケ浦に流入する河川の河口に設けられた、流入水内の窒素やリン等を沈殿して取り除く滞留施設です。流入水中の汚濁物質をまず葦等の水生植物である程度こし取り、こし取り切れなかった汚れは、その先にある深さ2mの沈殿ピット内に堆積。その後、外側を囲う仕切堤から浄化された水が湖面内に出ていくという仕掛けです。また、仕切堤は消波堤として堤防や周辺民家を波から守る機能もあわせ持っています。

自然に近い状態で水質浄化を行う、このウェットランド。かすみがうら市の「川尻川」、小美玉市の「園部川」、行方市の「梶無川」「武田川」「大円寺川」河口に設置されていますので、夏休みの観察・研究の材料にいかがでしょうか。

かすみがうら市:
霞ヶ浦西浦の北岸に長く伸び,古くから農業漁業がさかんなほか,茨城県内有数の果物産地でもあります。明治期に同市出身の折本良平が開発した帆引き船は霞ヶ浦の風物詩。
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行方市:
霞ヶ浦西浦と北浦に面する二湖のまち,行方市。豊かな水産・農業資源を背景に古代より栄えました。その歴史に根差した,ユニークな祭礼が数多く残っています。
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小美玉市:
霞ヶ浦西浦の北端に位置し,おだやかな田園風景が広がる小美玉市。平成22年に新たに開港した茨城空港により,茨城の新たな玄関口となっています。
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