豊穣と繁栄を祈って。かすみがうら市・平三坊
毎年5月5日、かすみがうら市牛渡の鹿島神社では、五穀豊穣を祈る田植え神事「平三坊(へいさんぼう)」が執り行われます。
祭礼は、社殿周囲を神馬が3周駆けまわるという場面からスタート。木立の中を疾走する様子は迫力満点です。
その後、顔にすすを塗った老爺・平三坊と2人の妊婦姿のおかめが登場。平三坊は木製の大きな男性器でおかめのお腹をつつき、疑似的な性行為を行います。行方市の「ナーバ流し(※)」同様、ヒトの生殖の様子をしめすことで、稲穂も豊かに実ることを祈るというものです。
最後に、小学生の早乙女による田植えを行い、一連の神事は終了。古来より豊かな水田地帯であったことをうかがわせる、おおらかな祭礼です。
平三坊(へいさんぼう):
開催地:牛渡鹿島神社(茨城県かすみがうら市牛渡)
開催時期:毎年5月5日
※ナーバ流しの記事はこちら→【五穀豊穣・子孫繁栄を祈る奇祭。行方市・ナーバ流し】
かすみがうら市:
霞ヶ浦西浦の北岸に長く伸び,古くから農業漁業がさかんなほか,茨城県内有数の果物産地でもあります。明治期に同市出身の折本良平が開発した帆引き船は霞ヶ浦の風物詩。
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