これぞ小江戸の風情。香取市・佐原の街並み
三大小江戸の一つとして知られる,千葉県香取市・佐原。江戸時代,江戸を洪水から守るため利根川の東遷が行われたことから,利根川の水運と陸路の結節点として栄えた商業都市です(※)。
地区を南北に流れる小野川沿いには,木造建築,土蔵,洋風建築など多くの伝統的建造物が残り,関東で初・千葉県では唯一の「重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)」に選定されています。小野川の流れに沿って建ち並ぶ様々な伝統的建造物,そして街路の柳が織りなす風景は,往時の風情をとても良く伝え,情緒たっぷりです。
この「重伝建」は,建物単体を「点」として保存するのでなく,周囲の環境も含め「面」としての保存に主眼を置いているのが特徴。このため,建物の外観については多くの規制がかかる一方,内部の設備等については比較的柔軟に改修が可能となっています。
そうした点を活かし,伝統的な和のイメージをそのまま活かした和の雑貨店や甘味処から,モダンな要素を取り入れつつ,イタリアンやフレンチレストランとしたお店など,多様なお店が軒を連ねます。
また,地理的な核である小野川でぜひお試し頂きたいのが「舟めぐり」。舟からの視点で眺める伝統建築の軒の連なりはまた格別で,川沿いを歩くのとは一味違う風情が味わえるでしょう。
他にも,初めて日本地図を作った伊能忠敬の生家や博物館,橋の中央部から滝が流れる「じゃあじゃあ橋」など,見どころ満載の佐原の街並み。目に楽しく舌に美味しい,今に残る江戸情緒を,ぜひお楽しみください。
佐原の街並み:
所在地:千葉県香取市佐原
※三大小江戸:このほかに埼玉県川越市と栃木県栃木市嘉右衛門町があります。どちらの街もそれぞれ趣があるので,あわせてぜひお運びください。
香取市:
外浪逆浦に面する千葉県香取市は,東国三社のひとつ香取神宮を擁する歴史ある街。三大小江戸の一つ佐原の街並みは,国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
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