日本の四季を詩情豊かに表現。土浦市・和菓子の田中清月堂
桜町の老舗和菓子店「田中清月堂」さんでは、定番商品の「あん玉」に加え、季節ごとに様々な商品を販売しています。なかでも私が好きなのが、6月末に行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」にあわせて供される「水無月」。
氷を表した三角形のういろうの上に、邪気払いの小豆が乗っているともので、和菓子の命である季節感を、ミニマルかつ詩情豊かに表現した意匠が見事です。
もともとは京都の伝統的和菓子で、土浦市内で提供しているお店はほとんどないようですが、歴史あるこの街の風情との相性は抜群。もっと広まってくれることを、毎年初夏になると期待しています。梅雨時前の厄払いに、ぜひ一度ご賞味ください。
※土浦では、6月末の「夏越の祓」に、各神社で「茅の輪くぐり」が行われ、明けて7月、その際に焚き上げた人形の灰を湖面に流し、無病息災を祈願する「夏越大祓形代流し神事」が行われています。
田中清月堂:
所在地:茨城県土浦市桜町4-1-2
電話:029-821-1087
定休日:水曜日
→月刊ろたす2018年06月号連載「水郷手帳vol.12」として掲載されました。
土浦市:
霞ヶ浦西浦の西端に位置し,江戸の頃より茨城県南の要所として栄えてきました。ナショナルサイクルルート「つくば霞ヶ浦リンリンロード」の拠点となっています。
その他の記事はこちら→【土浦市】