地球の動きにビックリ・鉱物の美しさにウットリ。つくば市・地質標本館

つくば市は産業技術総合研究所の敷地内にある「地質標本館」。ここは,鉱物好きはもちろん,そうでない人も楽しめる,おすすめの知的散策スポットです。

常設展示では,収蔵する約15万点!におよぶ化石や岩石などのうち,約2,000点の鉱物・化石の標本群を展示。また,日本列島の地質的特徴や,鉱物と人間との深い関りなども学ぶことができます。

展示は4つのテーマ「地球の歴史」「生活と鉱物資源」「生活と地質現象」「岩石・鉱物・化石の系統的展示」となっており,これだけ聞くと「難しそう…」と敬遠されるかもしれません。

ですが,標本の質・量だけでなく,展示方法も見事で,関心のない人でも楽しく見ることができるよう,様々な工夫がされています。館内に入ると,正面に見える巨大なジュラ紀の褶曲層!大地が飴細工のようにねじ曲がった様はインパクト抜群,ここでまず引き込まれるでしょう。

また,その場で上を見上げると,日本列島の地震の震源分布模型が展示されているのですが,見ていると何か違和感を覚えます。実はこの模型,地下1,000kmから日本を見上げた形となっており,震源の深さが3次元的に吊るされているというユニークなもの。

そして1階の第1展示室,いきなりクライマックスがやってきます。部屋の中央に鎮座するのは,34万分の1サイズの巨大な日本の立体模型。山はもちろんの事,海溝も立体的に再現されており,地質・地形・衛星画像などに加え,河川や交通網,活火山などをプロジェクションマッピングで写しだすことができます。その鮮やかな美しさと迫力にいきなりテンションMAX!

その後も,鉱物が人間の生活とどのように関わってきたかが丁寧にわかりやすく展示されます。少年漫画に、鉱物を軸として「科学」という新機軸を加えた大ヒットマンガ「Dr.STONE」ファンなら「唆(そそ)るぜこれは!」となること間違いなし。

光を透かすほど薄く削られた「岩石薄片」の美しさ,種々の鉱物の造形・色合いの美しさはどれも息をのむほどで,科学的な知識がなくとも実に興味深く鑑賞できます。また,「恐竜のウンチの化石」など,小さなお子さんでも楽しめる工夫も随所に凝らされています。

お隣のJAXAほどの知名度はありませんが,子供から大人まで知的好奇心を満たしてくれる,大・おすすめスポットです。

地質標本館:
公式HP→【地質標本館】
所在地:茨城県つくば市東1-1-1
開館時間:9:30~16:30
休館日:月曜日(休祝日の月曜は開館、翌平日休館)/年末年始/臨時休館日
入館料:無料

つくば市:
万葉の昔より信仰の対象とされてきた名峰・筑波山の南麓に位置し,数多くの研究機関が集積する科学の街・つくば市。研究所をまわる夏休みのサイエンスツアーも大人気です。
その他の記事はこちら→【つくば市】

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