なんと消防士お手製も!集落を静かに見守る火の見櫓

都市部にお住まいの方はあまり目にする機会もないであろう,集落に災害の発生を伝える火の見櫓。霞ケ浦周辺では,集落の要所に配置された櫓を目にすることが度々あります。

設置当初は,文字通り火災等の災害時,集落に危険を知らせる半鐘を鳴らすためのものでしたが,現在では防災無線等にその機能は移り変わっています。現在では,併せて設置された消防分団出動の後日,使用したホースを吊るして干す場などに使われています。

ところでこの櫓・少し古いものだと,なんと消防士さん達が自ら施工したものも多いのだとか。消防の職務上,重機の扱いや溶接も行えるので,自力で建設できるそう…すごいですね。

また,その土地による消防士さんのセンスでしょうか,よく見ると様々なデザインがあるのも興味深いところ。上の画像は直線で無駄なく構成されたタイプ。土浦市神立の常磐線横に建っていたこちらの櫓,周囲には里山を代表する果樹・柿が実り,秋の夕日を受けて輝く様はさりげなくも心に残る趣でした。

また下の画像は,同じく土浦市・上高津の谷津田の横に建っているもの。スラリとしたプロポーションに桔梗型の屋根が可愛らしい,私のお気に入りです。風にたなびく稲と相まって,となりのトトロの世界のような,えも言われぬノスタルジックな風情を感じます。

ご紹介した2つはどちらも土浦市内のものですが,各地に建つ櫓はそれぞれの土地の風土と合わせ,その場所ならではの風景を作り出しています。サイクリングで,ドライブで,火の見櫓探しのお散歩などいかがでしょうか。

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