佐野子の盆綱のイラスト

ご先祖様専用・特製リムジン。土浦市・佐野子の盆綱

街のそこかしこに、夏休みを謳歌する子ども達の声が響くこの季節の風物詩が、佐野子地区の伝統行事「盆綱」。

地域の皆で編んだ大きな藁の龍を、毎年8月13日の夕刻、手拭いをかぶった子どもたちが曳き歩きます。お墓でご先祖をお迎えしたのち、集落の各戸に霊を乗せて行くという、なんとも水都の面影を感じる祭礼です。これ程丁寧に敬ってもらえれば、ご先祖もさぞかし安らかな事でしょう。

盆綱は、霞ヶ浦周辺の他、千葉の印旛沼周辺等で見られる珍しい風習ですが、少子化の影響で継承が年々難しくなっているとのこと。現在茨城県でも、県を挙げてその調査が進められています。

なお、かつては顔を墨で黒くしてから頬かむりをしたとのことで、イラストはそのイメージで描いてみました。黒く塗った顔が、より精霊感を増す演出になっているのかな?

佐野子の盆綱:
開催地:茨城県土浦市佐野子地内
開催時期:8月13日

月刊ろたす2017年08月号に、連載「水郷手帳vol.02」として掲載されました。

土浦市:
霞ヶ浦西浦の西端に位置し,江戸の頃より茨城県南の要所として栄えてきました。ナショナルサイクルルート「つくば霞ヶ浦リンリンロード」の拠点となっています。
その他の記事はこちら→【土浦市】

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