今に伝わる大猿退治伝説。土浦市・日枝神社流鏑馬祭

毎年4月の第一日曜日、三大流鏑馬の一つとして知られ、茨城県指定無形民俗文化財でもある、土浦市・日枝神社の流鏑馬祭が行われます。

その起源は遡ること810年。その頃、一匹の大猿が大木に棲みつき、農作物を食い荒しては村人たちを困らせていたそうです。困り果てた村人は、ひとつもの(人身御供)として稚児を差し出すことを決意。

それを聞いた領主・小神野従羅天(おかのじゅうらてん)は憤り、弓の名手である市川将監(いちかわしょうげん)とともに大猿を退治し、村人たちを救ったとされています。

流鏑馬祭はその縁起にのっとり、古式ゆかしい武者姿の従羅天・将監と、華麗に着飾った稚児の三役が境内を練り歩きます。最後に、将監が大猿に見立てた的に矢を放つ、というもの。

ところで「流鏑馬」と聞いた際、多くの人は疾走する馬上で矢をつがえ、ひょうと放って的を射抜くシーンを想像すると思いますが、日枝神社の流鏑馬は、的の前で馬を止め、矢を放つというスタイル。

これは、この神事の起こりにのっとり、大猿を確実に仕留めるためのものだそうです。この昔絵巻を再現した神事を見ようと、毎年多くの見物客やカメラマンで境内はにぎわいます。

※2021年4月は新型コロナウイルスも影響により、中止となりました。

日枝神社:
所在地:茨城県土浦市小野127-1

常陽新聞2016年1月11日号「まちかどレトロ探訪 土浦画報 vol.19」に収録されました。

土浦市:
霞ヶ浦西浦の西端に位置し,江戸の頃より茨城県南の要所として栄えてきました。ナショナルサイクルルート「つくば霞ヶ浦リンリンロード」の拠点となっています。
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