ひげを撫でつけ,さあもう一杯。香取市の奇祭・ひげなで祭

約800年前,鎌倉時代に始められたとされる,香取市側高神社の奇祭「ひげなで祭」。名前からして奇祭感満載のこのお祭りは,神社の氏子のうち,カイゼル髭をつけた旧当番と,髭のない新当番が紋付羽織袴姿で向かい合って座り,酒を酌み交わして五穀豊穣・子孫繁栄を祈念する,というものです。

当番は7組に分けられ,組毎に1~7杯の決められた数の杯を飲み干します。その際,割り当てられた量を飲み終わった後に旧当番が髭を撫でたら,新旧どちらの当番ともさらにもう一杯飲まなければなりません。

旧当番が髭を撫で続ける限り,おかわりは続きます。一番多い7杯の組でも,そこからさらに2杯,3杯と追加されることも(ちなみに1杯は2合だそう)。

杯が干される毎に,当番前には小鮒を刺した竹串が一本立てられます。ユーモラスなひげなでの仕草に,境内が和やかな雰囲気に包まれる,愛すべき奇祭。ぜひこれからも末永く続いてほしいものです。

ひげなで祭:
開催地:側高神社(千葉県香取市大倉1)
開催日時:例年1月第2日曜日
※新型コロナウイルスの影響により,開催日時に変更がある場合があります。

香取市:
外浪逆浦に面する千葉県香取市は,東国三社のひとつ香取神宮を擁する歴史ある街。三大小江戸の一つ佐原の街並みは,国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
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