青春は春風に乗って。潮来市・鹿嶋吉田神社の参道

桜並木。高架。神社の参道。そして通学路。それぞれ単体では何の変哲もない言葉,でもそれらが組み合わさると,一転とても新鮮な風景に変わります。

潮来市・鹿嶋吉田神社の参道がそれで,約400mの参道の両脇に60本近くの桜が並び,その途中を鹿島鉄道の高架が横切るというもの。参道は,神社に隣接する中学校の通学路ともなっており,春の風が,学生の髪を時にやさしく揺らします。

吉田秋生の初期の名作「櫻の園(※)」を思わせるような,静かでいて趣深い,とても素敵な風景。この春も多くの学生さんが,振り返ると人生の背骨となるような,とりとめ無くも貴重なおしゃべりをしながら,この道を行くのでしょう。

若者は未来を支える国の宝。春風のなかで育まれた青春が,幸多く実り豊かなものであるよう願ってやみません。

※櫻の園:数百本の桜に囲まれた伝統ある女子高校の演劇部を舞台に,チェーホフの戯曲「桜の園」を絡めつつ,少女たちの繊細な心の揺れ動きを描いた大傑作!1986年発刊と、かなり以前の作品ではありますが、マンガ好きの方には是非ご一読をおすすめします。

鹿嶋吉田神社:
所在地:茨城県潮来市新宮1885

潮来市:
霞ヶ浦西浦・北浦・外浪逆浦と,水辺に囲まれた,まさに水郷の街,潮来市。女性船頭が操るサッパ船は,街のシンボルとして全国にその名を知られています。
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